2021年1月25日にイオン株式会社より「国内115社全事業所が就業時間内禁煙・敷地内禁煙を開始」としてニュースリリースがありました。
内容としては、本年3月までに、イオンの国内115社全事業所にて、グループ従業員約45万人を対象に「就業時間内禁煙」「敷地内禁煙」を開始するそうです。
イオンは何のために禁煙を行うのか?
ニュースリリースには下記のような記載がありました。
イオンは、お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという基本理念のもと、絶えず革新を続ける企業集団として、お客さま第一の実践に取り組んでいます。
お客さま第一の実践に取り組むのは、大事な資産である従業員であり、その健康づくりは、企業活動の要となります。従業員が健康であってこそ、地域のお客さまに健康と幸福をもたらすサービスを提供できるという考えから、2016年度に「イオン健康経営宣言」を発表し、健康経営を推進しています。
より快適で安全・安心なお買物環境をご提供するネクストステップとして、お客さま及び従業員間での望まない受動喫煙と三次喫煙を防止
要約をすれば、イオンは従業員もお客様も安全で安心して買い物をできる社会を実現するために、受動喫煙の原因となる喫煙所を閉鎖し、地域社会へ貢献していこうとのことです。
https://www.aeon.info/wp-content/uploads/news/pdf/2021/01/210125R_2.pdf
お客様用の喫煙所は?
一方でお客様用の喫煙所についても新型コロナウイルス感染拡大防止のために閉鎖をしているようです。
2020年には、新型コロナウイルス対策における喫煙室の三密防止対策として、お客さまのご協力・ご理解のもと、全国のショッピングセンターにおける屋内のお客さま喫煙室ならびに従業員喫煙室を閉鎖させていただいています。
感染拡大防止対策が終了した場合に喫煙所は再稼働されてしまうのか?
イオンとしては喫煙者が隠れて喫煙をして火災等を起こしてしまうのではないかとの懸念からなかなか喫煙所の廃止を踏み切れない事情もあるかと思います。
ただ、今回のニュースリリースにおいて、快適で安全・安心なお買物環境をご提供する」「お客さま及び従業員間での望まない受動喫煙と三次喫煙を防止」と表明をしております。
そのため、喫煙所を運用することは、お客さま及び従業員間での受動喫煙と三次喫煙を発生させてしまうことを意味しています。
これでは、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという基本理念のもと、絶えず革新を続ける企業集団として、お客さま第一の実践」と相反する行動となってしまいます。
イオンはコロナウイルス収束後も引き続き、お客様とそこで働く人やその家族のためにも、全ての喫煙所を撤去し、敷地内禁煙を継続していくことが望まれます。
イオンは社会の模範となる行動を
今回の対応によって、グループ従業員約45万人もの影響を与えることができます。喫煙者やたばこ会社による反発もあるかと思います。ただ、健康で安心して暮らせるより良い社会を実現させるためには多くの人の共感を得られる決定かと思います。
イオンだけでなく、イオングループ全体に取組みを広げていただき、社会のお手本となるような企業を目指していただきたいと考えます。