千葉市受動喫煙

千葉市内の公共施設や商店などの受動喫煙関連について調べてみた 

屋外喫煙所以外に受動喫煙対策がないのか本当に検証をおこなったのか?

令和元年第3回定例会(第9日目) 2019-10-02の議事録が公開されておりました。

 

千葉市議会(会議録の検索・閲覧)

www.city.chiba.jp

令和元年第3回定例会において、たばこ会社の設置する屋外喫煙所に関する質問がありました。

 

質問については近藤千鶴子議員より行われており、下記のような内容となっています。

 「先日の環境局の説明では、これから千葉駅と蘇我駅の2カ所に喫煙所を設置する計画と伺いました。当然、近隣の住民の了解がなければ設置はできないと思われますが、千葉市全体で市民の健康を守ろうとしているときに、たばこを吸う場所を決めて、たばこを吸う人を集めて健康被害を増強させる取り組みは、到底理解できるものではありません。ごみのポイ捨てより市民の健康が優先されるべきと考えますが、市民の健康を所管する保健福祉局としての見解を求めます。」

 「日本人の死亡に最も大きく関連している変えることのできる要因は喫煙であると、疫学研究により実証されています。今大事なことは、喫煙者がたばこをやめられるようなサポート体制であります。環境局の取り組みは、私から見ると、たばこを吸う人は1カ所に集まって、お互いに受動喫煙をしながら、この場所で健康被害を増強させてくださいといった無慈悲な事業であると言わざるを得ません。最終的に市民の健康増進を図ることを目指した千葉市受動喫煙防止条例との整合性が図られていません。こうした相反する取り組みに対して、市長としての考えをお示しください。」

 

 質問の内容からは海浜幕張前にたばこ会社の設置した屋外喫煙所について、受動喫煙による健康被害があり、現状の受動喫煙防止と整合性が取れないのではないかとの内容になっています。 

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質問に対して千葉市長の受動喫煙に関する発言がありました

「改正健康増進法は、受動喫煙が他人に与える健康影響と喫煙者が一定程度いる現状を踏まえ、健康影響の大きい屋内での受動喫煙対策を進めることを基本としており、本市でも、条例で独自の規制を定め、積極的に対策を進めることとしたものです。こうした状況の中、屋外喫煙所は喫煙できる場所を明確にするものであり、現段階では、路上喫煙対策にも受動喫煙対策にもつながる取り組みであると考えております。今後も、たばこによる市民の健康被害をなくすことができるよう、禁煙の推進に積極的に取り組むとともに、屋内並びに屋外の対策を進めてまいります。」

 去年の10月時点での発言ですので今はどうかわかりませんが、屋外喫煙所については受動喫煙対策につながるとの考え方のようです。

 

屋外喫煙所は受動喫煙対策に対する正しい回答なのか?

 千葉市においては全てではないものの多くの公共施設にて敷地内禁煙と方向性を変えてきました。ただ、いまだに受動喫煙対策については、喫煙所を設置すべきとの考え方根強く、今回のような屋外喫煙所を拡大する動きがあります。

 千葉市長もたばこ会社のサステナビリティレポートにメッセージを寄せ、加熱式たばこの販売促進のためのキャンペーンであるZOZOマリンスタジアム「煙のないスタジアム」に好意的なコメントを残しております。

 ただ、今回の近藤議員の質問に対してしっかりとした回答がない以上、本当に千葉市がこのまま屋外喫煙所を設置拡大を行ってしまっても良いものか疑問が残ります。 

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屋外喫煙所以外に受動喫煙対策がないのか本当に検証をおこなったのか?

 喫煙所を設置することでその周辺には間違いなく受動喫煙が発生します。そのため、多くの人が利用するような駅前に屋外喫煙所を設置してしまうと多くの被害が出てくるのは避けられないものと思います。それにも関わらず、千葉市は実証事業として海浜幕張駅前にたばこ会社のお金で屋外喫煙所を設置してしまい、さらに設置場所を拡大しようとしています。

 千葉市受動喫煙を避けるためにも、人通りが多い場所や子どもが利用する場所などは徹底して禁煙にするより方法はないかと思われます。もし、屋外喫煙所を設置するのであれば、屋外喫煙所以外の方法について、きちんと議論を行ったうえで、ほかに対応策がないとする根拠を示すべきではないでしょうか。

 

千葉市の目指すべき将来像について

 近藤議員の発言にある「千葉市全体で市民の健康を守ろうとしているときに、たばこを吸う場所を決めて、たばこを吸う人を集めて健康被害を増強させる取り組みは、到底理解できるものではありません。」がほとんどの方の考えに近いのではないでしょうか。どのような千葉市であれば受動喫煙から自分自身やその家族を守ることができるのかを議論しなければなりません。もちろん、駅前でたばこを吸いたい人のために屋外喫煙所を設置すべきとの考えもいるかもしれませんし、屋外喫煙所を設置すると受動喫煙は発生しないと主張する人もいるかもしれません。ただ、個人の考えとしては、あえて受動喫煙を発生させる屋外喫煙所を人通りの多い場所に設置する理由はないと考えています。まずは、受動喫煙による被害を早急になくし、その後にごみの廃棄について対策を行っていけばよいと思います。