千葉市受動喫煙

千葉市内の公共施設や商店などの受動喫煙関連について調べてみた 

たばこ会社のSDGs

たばこ会社が考える持続可能な社会とは?

 日本たばこ産業株式会社よりサステナビリティレポートが発行されました。その中でも2030年に向け、世界で合意された持続可能な開発目標「SDGs」に貢献をしていくと記載があります。

https://www.jti.co.jp/csr/index.html

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何に貢献するのか?

 サステナビリティレポートでは「SDGsは地球と地球に暮らす人々の平和と繁栄のために、現在から未来にかけての共通の未来像を描いています。健康や教育の促進、平等な社会への取り組み、気候変動への対応、海や森林の保全といった、さまざまな活動を同時に進めることで、貧困や搾取の問題が解決され、結果として経済的な成長が得られる、というのがSDGsの考えです。この考えに私たちも賛同しています。」と記載されています。たばこについては健康に関することが一番関係があるかと思われます。

 

 

たばこって健康に悪いのでは?

 たばこ会社が健康に貢献するとは言っているが、健康に悪いたばこを販売しているのではないかと思う方も多いはずです。それに対して、たばこ会社としては次のような解説をしています。目指す姿として「私たちは、品質、イノベーション、リスクの低減に注力し、お客様により多くの選択肢を提供します。」

 そして、リスクの低減として、「リスク低減製品(RRP)は、お客様および社会にとって有益であると考えます。お客様の期待に応え得るリスク低減製品を開発・投入し、それらについての的確かつ十分な情報提供をしていくことが、メーカーとしての責務です。私たちは、率先してリスク低減製品カテゴリーにおいてお客様に幅広い選択肢を提供します。」と記載されています。

 

リスク低減製品とは?

 読みすすめると次のように記載がありました。「燃焼を伴う従来のたばこ製品に代わる新しい選択肢として、電子たばこ加熱式たばこが、世界中で普及しつつあります。それに伴いたばこ業界も変化していますが、お客様に幅広い選択肢を提供していくというJTグループの取り組みに変わりはありません。私たちは、世界中の成人のたばこ製品・電子たばこ愛用者のご意見に常に耳を傾け、柔軟に対応するようにしています。私たちは、より多くのお客様に満足いただくことができ、且つ健康リスクを低減させる可能性のある製品(リスク低減製品)を開発し、お客様に提供していくとともに、リスク低減製品の科学的評価についての調査研究も進めています。」

つまり、紙巻のたばこに比べて電子たばこ加熱式たばこはリスクが低減できているで健康に対して貢献していると主張したいのだと思います。

 

 

リスク低減製品は健康に関して貢献をしているのか?

 リスク低減製品は健康に関する課題について貢献をしているのか?というところが疑問に感じます。社会には健康には悪いものの、ある程度であれば安全として許容されるものもあるかと思います。そして、許容できているかについては、それぞれの専門家による調査結果や各企業や個人の感覚によって評価がなされるかと思われます。

例えば、飲食店によっては、加熱式たばこも含めて敷地内禁煙に踏み切った企業もありますし、美術館では、健康を守ることが社会的な使命として禁煙を行っているところもあります。これらについては、あらゆるたばこについて、そのリスクを許容することができなかったために禁煙に踏み切ったと判断をされているからでしょう。

しかしながら、反対に電子たばこと加熱式たばこであれば問題ないと考える飲食店もあります。こちらについては、電子たばこと加熱式たばこぐらいであればその健康リスクを許容しても良いのではと考えての判断とも考えられます。

 

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大切なのはこの考えに「共感」できるか?

 喫煙者の方も非喫煙者の方もこのサステナビリティレポートを読んでみてください。たばこ会社の行っている健康に対する取組みを皆さんはどのように評価しますか。考え方に共感できましたか?

 共感できると感じた方が多ければ、たばこ会社は今後も継続して利益を出すことができるかと思います。しかし、共感できる人が少なければ、たばこ会社は利益を出せなくなり衰退していくでしょう。

 

個人的には「共感」はできなかった

 サステナビリティレポートにたばこを吸われる方とたばこを吸われない方の共存とはありますが、「私たちは、世界中の成人のたばこ製品・電子たばこ愛用者のご意見に常に耳を傾け、柔軟に対応するようにしています。」にもあるように、意見に耳を傾ける相手がたばこ製品・電子たばこ愛用者に限定されているのでは、共存を望んでいるようには感じないでしょう。本当に共存を望むのであれば、禁煙を望む人の意見にも耳を傾けなければならないはずです。両者の意見を聞いてこそ初めて共存に向けての一歩進むことができるのではないでしょうか。