千葉市受動喫煙

千葉市内の公共施設や商店などの受動喫煙関連について調べてみた 

公衆喫煙所に求められる条件とは何か?

板橋区役所前の公衆喫煙所は移設となりましたが・・・

 板橋区役所前の公衆喫煙所は受動喫煙の恐れがあるとして区民から反対された結果、喫煙所の移設が決定しました。ただし、移設をするにしても、結局のところは移設先の周辺の方が受動喫煙の影響からは逃げられないという問題もあります。

 板橋区役所前公衆喫煙所の開設の見送り・移設について

http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/099/099307.html

 

 

では屋外喫煙所に求められる条件とは何か?

 喫煙所を設置し、かつ受動喫煙を防ぐためには下記のような条件が必要になるのでしょうか。

 1 広い敷地

 たばこを吸うからには煙が発生します。これらは自然に消えることはなく、うっすらと周囲に拡散していき薄まっていきます。そのため、喫煙所の設置にはたばこから出る煙を拡散させるための広い敷地が必要になります。

2 周囲に非喫煙者が誰もいない

 喫煙所から発生した煙は周囲に拡散し薄まるまでの空間については、風向きなどによって条件は変わるかと思いますが、少なくとも、多くの人が利用する駅周辺や道路沿い、住宅地、幼稚園や保育園などの近くは適さないと思われます。

3 喫煙所を作ったために遠回りをしなくてはいけない人をだしてはいけない

 喫煙所を避けるために遠回りしなくてはならない人をだしてはならないと考えます。特に体が不自由なひとが迂回をしなくてはならないような喫煙所は絶対に作ってはいけません。このような施設を作ってしまっては、非喫煙者から異論がでますので絶対にうまくはいきません。

 

千葉市が設置推進している公衆喫煙所について

 千葉市においても、多くの人が利用する駅周辺に公衆喫煙所を設置する目的で、タバコ会社の協力のもと実証実験が行われており、実証実験の結果によっては、さらに公衆喫煙所を増やしていこうとしています。実験の効果が認められれば、他の取締地区(JR千葉駅東口地区、JR稲毛駅周辺地区、JR蘇我駅周辺地区)への喫煙所設置に向けて検討が行われていきます。

※実証実験がどのようなもので、何をもってして効果が認められるかは公開されているのが見つかっていません。

chiba-asafe.hatenablog.com

 

 条件にあった場所はあるのか?

1 広い敷地はあるのか?

 いずれの地区も駅前であるので、利用価値が高く、喫煙所のために広い敷地をつぶしてしまうだけの理由は成り立ちませんし、喫煙所を設置するために多額のコストを大勢の市民が支払うことに納得はいかないでしょう。駅周辺でなく少し離れたところに作れば良いと考えるかたもいらっしゃるかと思いますが、駅から離れてしまえば、喫煙所までたばこを吸いに行く人はおそらくいないでしょう。

2 周囲に非喫煙者が誰もいない

 駅はもともと通勤・通学・買い物を目的とした人が多く利用しています。駅前に公衆喫煙所を作ること自体が困難です。

3 喫煙所を作ったために遠回りをしなくてはいけない人をだしてはいけない

 駅前はロータリーがあるものの、歩道自体はそれほど広くはありません。駅前は特に人が多い場所なので、人の流れを変えさせるような位置に公衆喫煙所を置くことは、利用者へ不便を強いる結果となります。特に、喫煙所を設置するために、点字ブロックを動かしたり、車イスを利用している方を遠回りさせることは多くの方には納得していただけないでしょう。

 

千葉市でも難しいのに板橋区のような都会では

 千葉市の駅前にはロータリーが整備され、23区よりは比較的土地に余裕がある場所があるかと思いますが、それでも、受動喫煙の恐れのない公衆喫煙所を整備するのは困難です。そのような状況下で23区内にて公衆喫煙所を設置することはほぼ不可能ではないでしょうか。板橋区ではコンテナ型喫煙所を設置しようとしていましたが、たばこからの煙がなくなるわけでなく、どこかしらで排気をする必要があります。千葉市の公衆喫煙所ではアロマによる対策を行っていますが、受動喫煙対策になるわけではありません。

 

公衆喫煙所を設置する目的を間違えないようにしましょう。

 千葉市板橋区も同じ様に感じるのですが、公衆喫煙所の設置目的がたばこのポイ捨て防止に傾いてしまっているため、受動喫煙防止の視点が抜け落ちている気がします。仮にポイ捨て防止に関する施策のみを考えれば、駅前に公衆喫煙所を作るのは正解といえます。しかし、受動喫煙防止についてもセットで検討がされていれば、公衆喫煙所を作ろうとする安易な考えに飛びつくことはなかったかと思われます。